おじいちゃんが、がんになっちゃった(その2) !!

 (承前)

親族としましては、はじめは単純に手術で患部をサクッと取り除いてもらえるものだと思っておりました。ところが、主治医の先生からは意外なお言葉が...

 

主治医から言われたこと。

 

   

高齢者には手術を行わない方針である 

主治医の説明によると、

高齢者への手術はかなり危険を伴うものである。

・仮に病巣を取り除くことができたとしても、高齢者の場合、術後の経過が悪く、それが原因で、神経や多臓器に影響が出て、生活の質が落ちてしまうことがある。最悪、いのちを失うこともある。

・そもそも術後5年以上の生存率を考えた場合、おじいちゃんは現在81歳。日本の男性の平均寿命が84歳くらいとされていて、平均寿命を考慮すると、がん以外の要因でいのちを失う可能性も大きいこと、国の方針としても高齢者に手術を行わないとされていること、など云々。

 

基本的にホルモン療法で経過をみていく

・現在、病巣は一か所に集中してほかに転移は認められないため(これを限局というそうです。)ホルモン剤でがんを封じ込め、がんとの共生を図りながら経過をみていく、とのことでした。 

 

放射線治療も効果があるので、希望する場合、他院を紹介する

・限局している病巣にピンポイントで放射線を照射してがん細胞をやっつける手法も有効とのことでした。

 

 

また、驚いたことに、高齢者の場合は何もしない、という選択肢もある。とのことでした。まじかよ。

 

 

この病院は大阪の片田舎にある病院ですが、一応、高度医療も謳っており、ダ・ヴィンチという最先端の腹腔鏡手術用のマシーンもあります。

 

腹腔鏡手術ならザクッとお腹を裂いて行うような手術にくらべ、小さな穴を数か所開けるだけで病巣を取り除くことができ、患者への負担が少ないとされています。

 

そんな素晴らしいマシーンもありながら、ただ高齢というだけで手術はできない、と聞こえてしまったので、親族としてまったく合点がいきませんでした。

 

おじいちゃんの寿命は確かに平均寿命から考えるとそんなに長くないかもしれません。でも、がんと共生を図るといっても、結局がんで苦しんで死んでいったらそれは親族としても耐えられません。

 

じいさん、ばあさんは座して死を待てというのか!自分の親が同じ境遇ならダ・ヴィンチ使うだろう!そんな不信感を持ってしまったのです。

  

そこで、いろいろな大きい病院の相談窓口に問い合わせてみました。

 

まず、某近県の大学病院に聞いたところ、「高齢者だから手術を断るということはありません。まずはその患者が手術に耐えうるかどうかも含め健康状態を診ます」とのことでした。

 

ほら、みろー、単に高齢者だからと言って、手術を一律に断ることなんかないやん!と思いましたが、その後、数件病院をあたると、高齢者の前立腺がんの場合、手術をやっていません!という病院が多数を占めました。

 

折しも、わたしが懇意にしていた仕事上お世話になっていた社長さん(なんと当時85歳で現役)が前立腺の摘出術を受けてから半年ほどして他界されたケースを思い出しました。たしか社長さんは奥さんや娘さんの強い要望もあって手術をした、と言っていたのを思い出したのです。

 

やっぱ、手術は危険なのかな?気持ちはぐらぐら揺らぎ何が正解なのか本当に苦しみました。毎晩毎晩、Google検索という名のロシアンルーレットを回しつつ、おじいちゃんにとってベストな治療法って何だ!と探し回ったのでした。

 

そして、行き着いた治療法とは...

 

これは次回の拙ブログで!